住宅ローンの事前審査と本審査(正式審査)の違いについて

本日は住宅ローンにおける“事前審査と本審査(=正式審査)の違い”について述べていきたいと思います。

基本的には簡易的な審査が“事前審査”で、事前審査通過後に行われる詳細な審査が“本審査”ということになります。ただし利用する銀行によって事前審査、本審査の確度(=通過する確率)が変わってきますのでその辺りについても触れたいと思います。

まず住宅ローンを利用する際の不動産売買の流れですが、

①物件の申し込み

②住宅ローンの事前審査通過 ※①申し込みの前に②事前審査を通しておく場合もあります。

③物件の売買契約

④住宅ローンの本審査通過

⑤住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約)

⑥物件の引き渡し

といった流れになります。

上記を見ていただければわかるように事前審査は売買契約前、本審査は売買契約後に行う流れが一般的です。※本審査に落ちた場合は売買契約後でも他の銀行で事前審査から申し込むこともあります。

そして一番重要なポイントとしては事前審査が通過して売買契約を結んだのに、本審査に落ちてしまって契約が流れてしまう可能性があるという点になります。

せっかく事前審査を通して、手付金も払って、売買契約までしたのに、白紙解約になってしまうのは絶対に避けたいですよね。

そのために知っておいてもらいたいこととして、メガバンクや地方銀行、信金などの審査では事前審査が通れば95%くらいの確立で本審査も通るのに対して、ネット銀行の審査の場合、事前審査が通っても60%くらいの確立でしか本審査は通らないということです。

理由としてはネット銀行の事前審査は人の目が入らない数値だけを見た超簡易的な審査であるためです。もちろん担保となる物件の中身も見ていませんし、年収や勤務先などの情報ついてもエビデンス資料(源泉徴収票などの証拠資料)のチェックはなく、お客様が入力した情報だけを信じての審査となります。

このことを頭に入れておかないと売買契約が無意味になってしまった、急遽探した金利の高い銀行で住宅ローンを借りてしまった、というような事態になる可能性も出てきます。

そのため、ネット銀行で住宅ローンを利用する際には必ず2番手、3番手の銀行を用意するようにしましょう。あまり多くの銀行に審査を出しても信用情報が銀行に残ってしまいますし、徒労になる可能性もありますので、本命のネット銀行1つ、2番手のネット銀行1つ、3番手にメガバンクまたは地方銀行1つの合計3つの銀行の事前審査は通しておき、1番手の本審査が落ちた際にすぐに2番手3番手の銀行の本審査に移行できるよう準備しておくことが大切です。

本審査を複数行同時に申し込むことも可能ですが、本審査は大変工数がかかる手続きのため銀行側としても複数行の本審査同時申込みは大変嫌がりますし、お客さん側にとっても多くの労力がかかってしまいますので、引き渡しまでの日程がすごく近いなど特殊な事情がない限りは本審査は1つに絞ったほうが良いかと思います。

住宅ローンに詳しくない不動産屋さんに言われるがまま手続きをしてしまうと、住宅ローンの総支払額で100万円近く損してしまうこともありますので、自分で情報を調べつつ、住宅ローンに詳しい不動産屋さんで契約して、引き渡しまでの手続きをお願いするようにしましょう。

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